Windows10をキーボードのみで操作
前置き
こんばんは。 突然ですが、皆さんはマウスを使用していますか?
私はほとんどマウスを使わずに、 あらゆる操作をキーボードでやろうとしてます。
なぜそんな縛りプレイをしているのか?
というと、職業柄プログラムを書く時間が非常に長いからです。
プログラムを書く時はvimを使っているので、基本的にマウスは触りません。
そうなってくると、 情報を集めたくなってブラウザで何か検索する時も マウスに持ち帰るのが億劫になります。
同様に、エクスプローラでのファイル操作や メール作成などでもマウスに持ち帰るのが億劫になってきます。
さらには、プログラミング以外をして過ごす時間が長くなる自宅でも マウスに触りたくなくなってきます。
気がついたらマウスなしでもそれなりの速さでPC操作ができるようになったので、 せっかくなのでその方法を公開したい、と思った次第です。
以下にキーボードのみで操作することの長所と短所を述べます。
長所
- マウスに持ち帰る時間がなくなるため、部分的に作業効率が上がる
- マウスを使うスペースが確保できない状況でも作業可能になる(新幹線など)
- 出かける時にPCを携帯する場合の荷物が減る
短所
- なれるのに時間がかかる
- キーボードが壊れるのが早くなる
- 会社でやると気持ち悪がられる
というわけで、そんなPC操作方法を紹介してみます。
ブラウザにプラグインをいれたりしません。
Windows10の挙動を変えるようなソフトを入れたりもしません。
可能な限り、標準の機能のみで操作します。
※マウスで操作するより高速というわけではありません。
本題
前提条件
- ホームポジションをしっかり守っている
- ブラインドタッチができる
- それなりの速さでタイピングができる
PC操作全般
操作 | 説明 |
---|---|
Alt + Tab | ウィンドウを切り替える |
Alt + Shift + Tab | ウィンドウを切り替える |
Alt + Space | ウィンドウ右クリックのメニューを開く |
Winキー + ↑ | ウィンドウの最大化 |
Winキー + ←または→ | ウィンドウの分割表示 |
ネサフ
ネサフする時ってキーボードのみで操作するのって難しそうに思えますが、 実は2つほど、高速に行えるようにする方法があります。
- Vimperator, Vimiumといったプラグインを入れる
- Ctrl + FとTabとj, kを使う
前述の方法はよく見かける方法です。 FirefoxやChromeだと操作をvim風に行えるようにキーマップを変更してしまいます。
ただしこの方法には問題があります。
- 特定の画面で操作できなくなる
ブラウザ上でPDFを開いたときとかはまさにこんな感じになります。 - デフォルトのキーと競合する
GmailなどのGoogleのサービスはデフォルトでvimっぽい操作を提供しているので、 それらの操作とバッティングした時に面倒くさいことになったりします。 - 他の人のPCだとプラグインがないときがある
かといって勝手にプラグインを入れるわけにもいかない
これらの問題点を考慮して、私はキーマップを変更しないでネサフをするようにしています。
ブラウジングの基本的なショートカット
私はGoogle Chromeしか使わないので、ショートカットはChromeのものです。 私が頻繁に使うものを載せます。
操作 | 説明 |
---|---|
Ctrl + T | 新しいタブを開く |
Ctrl + N | 新しいタブを別ウィンドウで開く |
Ctrl + W | タブを閉じる |
Ctrl + Shit + T | 閉じたタブを復元 |
Ctrl + Shit + Q | すべてのChromeを終了する |
Ctrl + Tab | 次のタブに移動 |
Ctrl + Shift + Tab | 前のタブに移動 |
Ctrl + 1 | 先頭のタブに移動 |
Ctrl + 2から8 | X番目のタブに移動 |
Ctrl + 9 | 最後のタブに移動 |
(リンク上で) Enter | リンクを開く |
(リンク上で) Ctrl + Enter | 別タブでリンクを開く |
Ctrl + ; | フォントの拡大 |
Ctrl + - | フォントの縮小 |
Ctrl + 0 | フォント倍率を100%に戻す |
↓ | ページを下に進める |
↑ | ページを上に進める |
← | ページを左に進める |
→ | ページを右に進める |
PageDown | ページを半ページ下に進める |
PageUp | ページを半ページ上に進める |
Ctrl + D | ページをブックマーク |
Ctrl + Shift + O | ブックマークマネージャを開く |
Alt + F | メニューを開く |
特に私は視力が低いのでフォント拡大を頻繁に使いますし、 他の人と情報共有する時に見やすくするために拡大したりします。
補足
Linux Mint環境だとCtrl + ;で拡大ができませんでした。 しかし、Ctrl + ^で拡大ができるようです。
他にもGoogleSpreadSheetでも;のはずのキーが^で機能したりしていたので、 もしかしたら、Linux版はショートカット設定が変更されているのかもしれません。
ググる
検索をする時は Ctrl + L でアドレスバーにフォーカスするので、 唐突にググりたくなったらCtrl + Lです。
次に、Chromeでググったときの検索結果を選択します。
検索結果を選択する方法として、Tabを連打してフォーカスする方法がありますが、それとは別に、j,
kで選択する方法があります。
検索エンジンGoogleでの検索窓の下に[ 設定 ]という項目があります。 それを選択して検索設定の項目に移動します。
Google インスタント検索の予測の設定をインスタント検索の結果を常に表示する に変更すると、検索直後の画面が遷移した後に、j, kで検索結果を移動できるようになります。
再度検索窓にフォーカスしたい場合は / とタイプします。
ショートカット機能しない問題
以前は検索後、jやkで検索結果を移動できていたのですが、 現在(2017/08/27)それらの機能が使えないような感じです。(バグ?)
しかたないので、DuckDuckGoという検索エンジンを今は使っています。 こちらでしたらj,kで移動できます。
リンクの選択
ページを読み進めるのはだいたいSpaceやPageDown, PageUpとかのキーで十分ですが、リンクの選択はやや手間です。
Tabの連打でなんとか選択することもできますが、 ブログのコンテンツの配置によってはTabを長押ししてしばらく待たないといけない場合があります。
それも行き過ぎてしまったりで、結構面倒が伴います。
で、そういう時はCtrl + Fです。ページ内検索です。
適当に途中まで入力するとChromeでは検索結果のフォーカス中のものがオレンジ色にハイライトされます。
この時にEscapeで検索窓を閉じると、そのハイライトされている部分にフォーカスが移ります。
この特性を利用してリンクを選択します。
リンクがIMEでの変換が必要そうな場合は、その周辺の変換が不要そうなテキストを対象に検索欄に入力して、TabまたはShift + Tabでフォーカスします。
なれるとパパっとタイプしてリンクを選択できるようになります。
ボタンが文字ではなく画像として貼り付けられてる場合はあきらめてマウスを使います。
ブックマークを開く
ブックマークを開く操作も、事前準備が必要ですけれどキーボードのみで出来ます。
まず、ブックマークを登録する時に、キーボードから呼び出したいキーの前に &マークを付けます。
例えば、Pixivをブックマークに登録する時は &Pixiv とします。
次にブックマークを開く動作は Alt + F → Bです。
これで、ブックマークのメニューが開けるので、ここで先程登録したPを押します。
Alt + F → B → P です。
これでPixivのページを開けるようになります。
別タブで開きたい時は、Ctrl + Tで新しいタブを開いておきます。
ブックマークだけでなくフォルダも同様に登録できます。
私の場合は下記のような感じに登録してます。
- (&M) マイページ (フォルダ)
- &Pixiv
- (&N) ニコニコ
先頭の文字が日本語の場合は別途キーを付けます。
SNS (Twitterとか)
Twitterとかを使う時は流石に無理かも、と思われるかもしれませんが、 有名なSNSとかだと公式がショートカット操作をサポートしている場合があります。
Twitterでしたら ? とタイプするとショートカットヘルプが表示されます。 他にもGmailやInboxといったGoogleのサービス、SoundCloud、Feedlyも ? ヘルプに対応しています。
Youtubeはヘルプを表示しませんが、h, j, k, /といったキーで操作できます。 Pixivもヘルプこそでませんが、カーソル←、→でページを移動したり、 Vで開く、Lでいいね、Bでブックマークといった具合の操作をサポートしています。
/ で検索窓にフォーカスという操作はだいたい共通でサポートされている印象です。 (Vimの / 検索が由来でしょうか?)
ページ内のテキストのコピー
マウス使います。
ファイル操作
エクスプローラでのファイル操作はマウス必須、と思うかもしれませんけれど、これも実はキーボードのみでかなり素早く操作できます。
キーボードショートカット
操作 | 説明 |
---|---|
Winキー + E | エクスプローラを開く |
ファイル名の先頭の文字 | 最初に見つかるそのキーで始まるファイルに移動 |
Ctrl + C | コピー |
Ctrl + V | 貼り付け |
Ctrl + X | 切り取り |
Ctrl + L | アドレスバーにフォーカス |
Ctrl + Shift + N | 新しいフォルダを生成 |
Ctrl + A | ファイルを全選択 |
Shift + ↓または↑ | 複数ファイルを選択 |
Ctrl + ↓または↑ | 選択状態を維持したまま移動 |
Ctrl + Space | 選択状態の反転 |
Alt + ↑ | 親フォルダに移動 |
F2 | ファイル名の変更 |
Alt + D | デスクトップを開く |
ファイルを選択する時はファイル名の先頭の文字をパパっと入力します。
これはかなり便利なのでぜひ覚えましょう。
大部分のファイルを移動するときはCtrl + Aしてから不要なファイルまでCtrl + カーソルで移動してCtrl
+ Spaceで解除
とびとびのファイルを選択するときはCtrl + カーソルで移動してCtrl +
Spaceで選択
新しいファイルを作成
新しいファイルを作成するとき、例えばソースを新たに作りたくなった時ですが、Windows10だとAlt + Fでコマンドプロンプト、またはパワーシェルが起動できます。
そこからvimなりを起動してもいいですが、単純にテキストが必要な場合はCtrl + Lでアドレスバーに移動して gvim とかって入力すればいいです。
*アドレスバーからパスが通っている実行ファイルを呼び出すことができるので、 gvim hoge.txtみたいに入力すればエクスプローラからでもファイルをすぐに作れます。
フォルダ移動
頻繁にアクセスするフォルダはクイックアクセスに登録しておきます。
エクスプローラはWinキー + Eで開けるので、エクスプローラを開いたらCtrl + Eでアドレスバーに移り、Tab→Tabでクイックアドレスのペインのフォーカスできます。
メール作成
Thunderbirdの場合
メールはThunderbirdをメインで使ってます。
Thunderbird ショートカットとかってググればそこでキー操作がいっぱいでてくるのでそれを参考にすればキーボードのみで操作できます。
メニューバーのメニューを選択するのは ファイル(F) の場合は Alt + Fです。 この操作は大体のGUIアプリで共通です。
メール本文のコピー
Thunderbirdでのメール本文でカーソル操作は基本的にTabでリンクにフォーカスするだけです。
しかし、メッセージペインにフォーカスを移した状態でF7を押すと、
CaretBrowsingモードを選べるようになります。
もしこの表示がでなければ、about:configから設定する必要があります。
これでメッセージ本文内をカーソル移動できるようになるのですが、 フォーカスを移すときにまた一工夫が必要です。
コピーしたいテキストの付近で楽にタイプできそうなテキストを見つけて Ctrl + Gで検索します。
検索してテキストが変わったらEscapeすると、検索した位置からキャレットが開始します。
Tabでフォーカスを移す方法もありますが、 その場合はURLのようなリンクになっている場合でしか使えません。
Sylpheedの場合
Linuxに古くから存在するメーラです。 Thunderbirdよりもずっと軽くて動作が軽快です。
現在(2017/08/27)はSylpheedをメインで使っています。 SylpheedもThunderbird同様に多彩なショートカットが使えるのでおすすめです。
メール本文のコピー
Thunderbirdと同様の操作ができます。 F7キーでキャレット操作が可能です。
問題としては、メール本文なのリンクをキーボードで開けません。
マウスでクリックするか、 リンクをコピーしてブラウザに貼り付ける必要があります。
Gmail, Inboxの場合
Googleのサービスはだいたい ? でヘルプを表示してくれます。
で、結構膨大なショートカットキーをサポートしてくれているので、だいたいなんとかなります。
資料作成
表計算
ExcelもGoogleSpreadsheetもショートカットが豊富にあるので、暗記すればなんとかなります。
スライド作成
マウス使います。
プログラミング
Vim使ってればマウスは不要です。
EclipseといったIDEだとたまにフォーカスが見当たらなくなるときがあるので、さすがにマウスを使う頻度が上がりますが、前述のAlt操作とかだけでだいたい可能です。
有名なIDEだとVimプラグインがあるんでだいたいなんとかなります。
端末起動
Winキー + X + C または I
環境変数設定
Winキー + X + Y から
Shift + Tabでシステム情報まで移動
システムのプロパティを開いたら
N → Tab → S → P で環境変数PATHを選択できるので
Tab → Tab → EnterでPATHの編集が出来ます。
設定が終わったらEscape連打で閉じていって Alt + Space + Cで窓を閉じる
その他
操作 | 説明 |
---|---|
Ctrl + Tab | 次のタブに移動 |
Ctrl + Shift + Tab | 前のタブに移動 |
Winキー + X → U → U | Windowsのシャットダウン |
Winキー + R | ファイル名を指定して実行 |
Winキー → 実行ファイル | StartMenuに登録されてるアプリを探す |
Windows設定画面などのタブは全部Ctrl + Tab系でタブを切り替えられます。
この操作は他のWindows上のアプリでも再現されていることが多いです。
まとめ
速度面的にはマウスを使ったほうが早い場面は多々あるので、
スピード重視の方はマウスと併用したほうがいいと思いますが、
一応、キーボードのみでだいたいの操作が可能です。